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【6/1号】「えっ?缶の中から煙・・・・?」何で?どうしたらいいの?~高温高湿時の施工について~

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いつも大変お世話になっております。
東日本塗料㈱メールマガジン担当の東海智代です。
平素より弊社製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

梅雨前ですね。気温も上がり、最近は洗濯物がよく乾きます。
というわけで、本日は洗濯物の話を爽やかにします。
晴れた日に、朝から洗濯機を何度も回すと本当に気持ちがいいですよね。
我が家の狭いベランダを目いっぱい使って所狭しと乾かして、
(その洗濯物を見ながら朝ビールを飲むと・・・・いけない、今日のテーマは爽やか)
夕方、からっからに乾いた洗濯物を取り込む・・・・幸せです。
しかし先日、晴れた休日に、喜び勇んで布団カバーを勢いよく全て剥がし洗濯機にin!
洗い終わった布団カバーを喜び勇んで両腕に抱え、いざベランダへ!
カシャン!・・・・・・ん?カシャン?
・・・・枕元に置いておいた音楽用スピーカーのリモコンがなぜか足元に。
・・・・あ・・・・一緒に洗っちゃった・・・・あちゃー・・・・
というわけで、リモコンが使えなくなったため、本体でしか操作ができなくなりました。
布団に寝っ転がりながら操作できない。THE・不便。

さて、本日は、梅雨時期直前!ということで、
「高温多湿時における施工の注意点」について、お伝えいたします。
HPリンクはこちら!
梅雨!夏!塗料・塗装にはキケンな季節・・・・どうしたらいいの?~高温高湿時の施工について~
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もう6月。もうすぐ梅雨時期に入ります。(北海道・沖縄の方々、申し訳ありません)
この気温が上がってきて湿度も高くなる時期になると、
よくお問い合わせをいただくのが、塗装中・塗装後の不具合です。
今回は、高温多湿時における不具合とその防止策について、ご説明してきましょう。

「あれ?塗料が熱い!えっ煙が出てる!?」
という状況に遭ったことはありませんか?
塗料を撹拌し、しばらく放置していたら、
缶から煙が上がりびっくりした経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
東海も入社後の工場研修の際に、可使時間の短い材料を混合し、
放置していたら、かなりの高温になり、驚いた経験があります。

これから夏に向けて気温が上昇すると、塗料の可使時間は短くなり、
様々な不具合を生じさせます。
また、梅雨時の様にじめじめした高湿時も様々な不具合を生じさせます。
特に、厚膜塗床材は非常に顕著に不具合が出ます。

では、実際にどのような不具合が出るのでしょうか?

【レベリング不良】
可使時間を超えてしまった塗料を塗布すると発生するレベリング不良。
通常、塗装直後の塗料の凹凸は、時間の経過とともに平滑になりますが(レベリング)、
施工時の気温が高い場合、また、それに伴って塗料自体の温度が高くなってしまった場合、
通常よりも可使時間が短くなってしまいます。
そうなると、塗っている最中に塗膜の硬化が始まってしまい、
レベリングせず、ローラー跡やコテ跡が残ってしまうため、
通常よりも、速やかな作業が必要となります。
▲発生の恐れがある塗料:反応硬化型厚膜塗料(エポキシ、ウレタン、水性硬質ウレタン等)

【発泡】
高湿度時にウレタン樹脂系塗り床材を施工すると、
発泡し、仕上り不良となることがあります。
また、施工後、塗膜の養生中に水分に触れても、同様に発泡してしまいます。
なぜ発泡するのか、というと、
ウレタン樹脂系塗料に使われているイソシアネート系の硬化剤が水分と反応し、
二酸化炭素を発生させてしまうからです。
弊社では、相対湿度80%以上の環境下では、施工を中止することをお勧めいたします。
施工してしまった場合は、水分との接触をできるだけ避けてください!
▲発生の恐れがある塗料:ウレタン樹脂系塗料

【発熱】
塗料を混合、撹拌した後、缶の中に放置すると、急激に反応が進み、発熱してしまいます。
また、発熱した状態のまま放置すると、発煙し、缶の中の材料が膨張します。
万が一、発煙した場合は、冷水を注ぐなどしてすぐに缶の中の材料を冷やしましょう。
これを防ぐためにも、混合、撹拌した塗料は、速やかに床面へ流し延べてください。
▲発生の恐れがある塗料:反応硬化型厚膜塗料(エポキシ、ウレタン、水性硬質ウレタン等)

【ひび割れ】
高温、直射日光、強風などの影響から、表面乾燥が先行することで、
内部の硬化不良や硬化時の収縮速度の差から、ひび割れが発生することがあります。

【つや引け】
高湿度時に施工したり、塗装後、塗膜の養生中に結露が生じたりした場合、
水分の影響で艶が引けることがあります。
また、可使時間を超えた材料を使用すると、塗り継ぎ部の艶に差が生じることもあります。

【白化】
高湿度時に塗床材を施工後、表面が結露してしまったり、
硬化後間もない時期に水分が接触してしまったりすると、
その水分が塗膜内に取り込まれてしまい、塗膜が白くなってしまいます。
これを「白化」と言います。
特に、エポキシ樹脂系塗床材の場合、水分に溶け込んだ炭酸ガスと反応することで、
アミンブラッシングという現象が起こることもあります。
これも白化の一種です。
いかなる場合でも、白化した面は密着力が劣ってしまいますので、
上塗りをする場合、白化箇所を除去した上で、プライマーの塗り直しが必要となります。

【密着不良】
先述した通り、白化が起こってしまうと密着力が弱くなってしまいます。
そのため、白化箇所を除去することなく、上に塗り重ねてしまった場合は、
剥がれやすくなってしまいます(剥離)。
床塗料を2回塗する際も同様で、
1層目を塗布した後に結露が発生し、その上に2層目を塗り重ねてしまった場合は、
1層目と2層目との間で剥離が起きやすい状態となります。

いかがでしたでしょうか?
温度が30℃以上、湿度80%以上の環境下では、不具合が発生する可能性が高くなりますし、
温度が高いと塗料の可使時間も短くなり、不具合を誘発することがあるので
通常時以上の注意が必要となります。
各製品カタログに記載している温度に応じた可使時間や
上塗可能時間を必ず確認した上で、施工しましょう。
もちろん、施工環境が悪くても施工しなければならない時もありますよね。
そういった場合には、不具合が起きる可能性を認識した上で、
下記のような対策を行いましょう。

・高温時には可使時間が短くなることを想定した準備等(人員を増やすなど)を行う
・1日の中で涼しい時間帯を選んで施工する
・養生中は水分の接触を避ける
・換気を良くする、送風機を使用するなどして湿気がこもらないようにする

このような場合は、事前準備をしっかりとし、
できるだけ、リスクを減らすように対処しましょう。

いかがでしたでしょうか?
下記HPリンクには、写真つきで更に詳しい説明なども載せております。
是非ご覧ください!

詳しくはHPをご覧ください!
梅雨!夏!塗料・塗装にはキケンな季節・・・・どうしたらいいの?~高温高湿時の施工につい
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ここまで、読んでいただき、ありがとうございました!
次回は、「日射反射率について」をお送りいたします。
それまで皆さま、是非お元気で毎日をお過ごしくださいませ。

それでは、皆さま、また次回!

【お問い合わせ先】
東日本塗料株式会社 営業部 メールマガジン担当
HP:https://www.hnt-net.co.jp/
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