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2026/01/05

「昨日塗ったのに柔らかい…」硬化促進剤の実力検証!

亀田 智代
塗料ナレッジノート
まだまだ続く寒い日々。塗装環境にはあまりよくない季節ですよね…
今回は、「気温が低くて塗料の硬化や乾燥が遅い!」
そんな環境でのウレタン防水材を施工する際にお役立ちできる補助材料を
ご紹介したいと思います。

防水材の施工は基本的に屋外作業となるため、気温・天気による工程管理に左右されます。
夏場は気温が高いため塗料の乾燥には有利ですが、
夕立やゲリラ豪雨による影響は避けられません。
冬場は気温が低いことによる乾燥時間が遅れることが考えられます。
特に日陰は昼間でも塗装面の温度が10℃を切ることも・・・

ウレタン防水材は厚みが求められることから、
気温の影響を特に受けやすい塗料と言えます。
以前と同じ感覚で施工しても翌日になっても硬化しない、
平場はちゃんと硬化しているのに入隅は柔らかいままなのはナゼ?
という経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

今回はそんな冬場に是非知っていて欲しい「硬化促進剤」について解説いたします。

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目次

冬場の硬化時間について

ウレタン防水材はA液とB液を混ぜる2液型と、
缶を開けてそのまま施工できる1液型があります。
どちらも、硬化するまで23℃で24~48時間(おおよそ丸1日~2日くらい)は
必要となります。
施工時の気温によって硬化時間が左右されるため、
気温が10℃を切る場合や、一日中気温が上がりにくい日陰の入隅部は、
硬化時間が伸びてしまい、翌日に次工程に移れない可能性も出てきます。

こんなときどうする?硬化促進剤の出番!

硬化が思ったより進んでいない(柔らかい)場合でも時間をかければ硬化はしますので、
大きな問題にはならないのですが、
「そんなに待てないよ!」といった場合は硬化促進剤の出番です。
硬化促進剤を加えることで、冬場の硬化を早め、翌日にしっかりした防水塗膜を形成します。
これにより、作業工程を延長することなく、効率よく進めることができます。

硬化促進剤の使い方

A液・B液を混ぜる時に硬化促進剤を規定量添加し、後は通常通り施工できます。
硬化時間と共に可使時間も短くなるため、混ぜた後はすぐ施工を行って下さい。

硬化促進剤の添加量と可使時間・硬化時間

フローン#11とフローン#12は「フローン防水材硬化促進剤」を使用します。
フローン01Xは専用の「フローン01X硬化促進剤」を使用します。
可使時間も短くなりますので、撹拌後は速やかに施工してください。
各製品の硬化促進剤はそれぞれ専用のものですので、
他の製品への流用や混合は避けて下さい。

フローン#11・フローン#12の場合(共通)

製品名 添加量 5℃ 10℃ 15℃
可使時間 硬化時間 可使時間 硬化時間 可使時間 硬化時間
フローン#11
平場用
3% 60分 20時間 35分 18時間 30分 16時間
フローン#11
立上がり用
3% 60分 20時間 35分 18時間 30分 16時間
フローン#12
平場用
3% 55分 20時間 30分 18時間 25分 16時間
フローン#12
立上がり用
3% 55分 20時間 30分 18時間 25分 16時間

フローン01 Xの場合

製品名 添加量 5℃ 10℃ 15℃
可使時間 硬化時間 可使時間 硬化時間 可使時間 硬化時間
フローン01X
平場用
2% 50分 24~48時間 40分 18~42時間 20分 18~42時間
フローン01X
立上がり用
2% 50分 24~48時間 40分 18~42時間 20分 18~42時間
※ フローン01Xに硬化促進剤を添加する場合は、電動撹拌機を用いて撹拌してください。

実際の使用例

では、実際に硬化促進剤を使った場合にどれくらい差が出るのでしょうか?
弊社屋上で実際に実験してみました。

実験内容

施工場所:弊社埼玉工場屋上
施工日時:12月9日午前9時(晴れ)
気温:10℃(床面5℃)
塗装面積:2㎡
使用材料:フローン#12

塗装前


塗装後

弊社実験棟の屋上でウレタン防水材(フローン#12)を施工。
硬化促進剤の有無による翌日の硬化を実際に確認しました。
実験当日は晴れですが少し雲が見える天気でした。
どちらも表面はキレイに仕上がっているように見えます。

翌日の状態

翌日の仕上りはどちらも差は無いように見えます。

しかし、実際に硬化状態を確認すると・・・

硬化促進剤未添加の場合

「硬化促進剤無し」翌日の状態です。

塗膜をつつくと塗膜が完全に硬化しておらず、未硬化のウレタン防水材が
ヘラに付着します。


硬度計の値も低く、ゴム弾性を発揮するまで硬化が進んでいないことが分かります。
この場合塗膜の硬化がまだ不完全なので、追加で半日~1日程度の養生時間が必要となります。

硬化促進剤3%量を添加した場合

「硬化促進剤3%」翌日の状態です。

完全に硬化しており、ゴム弾力がしっかりあります。


硬度計も上記の通りです。
塗膜全体が完全に硬化しているのが確認できたので、
すぐに上塗り・2層目の施工が可能です。

硬化促進剤の注意点

硬化促進材は低温時の「冬型」の作業性改善や、硬化時間を短縮するものです。
規定の添加量で使用することで性能を発揮します。
特に「夏型」に使用することや、規定量以上の添加は避けて下さい。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
冬場のウレタン防水施工では、
気温による硬化遅延をどうコントロールするかが重要なポイントとなります。
硬化促進剤を正しく使用することで、
低温環境でも安定した施工品質と工程管理が可能になります。
冬型施工の強い味方として、ぜひ現場状況に合わせてご活用ください。

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