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塗料の基礎知識
2026/05/19

【3分でわかる】ウレタン防水とウレア防水の違い|特徴・用途を比較解説

亀田 智代
塗料ナレッジノート
「ウレタン防水」と「ウレア防水」
名前も似ていて、どちらも液体材料で防水層を形成する塗膜防水材として使われるため、
「同じようなもの」と思われがちです。
しかし実際には、硬化速度や施工方法、得意とする用途・現場など、
その特徴には大きな違いがあります。
特に、ウレタン防水とウレア防水の最大の違いは、「硬化速度」と「適した用途」です。

そこで、今回は、
「同じ2液型で、しかも同じように使われている防水材でも、
ここまで性質が違うことがある」
“似ているけど実は別物”な2つの防水材について、わかりやすく比較・解説してみます。

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目次

塗膜防水とは何か?

屋上防水の現場では、雨水の侵入を防ぐために防水層を形成する工法が用いられます。
使用する材料によってさらに分かれ、

・アスファルト防水
・改質アスファルトシート防水
・シート防水
・塗膜防水

これらに分類されます。
総称してメンブレン防水と言います。

その中でも現場で目にする機会の多い「塗膜防水」についてさらに深掘りしていきます。
塗膜防水の特長は、
「現場で液体の材料を混ぜ合わせて施工し、防水層を形成する」ことです。
立ち上がりや配管まわり、ドレンまわりなど、
凹凸のある形状にも柔軟に対応できるのが強みです。


屋上やベランダの細かい役物周りにも柔軟に対応できます。

ウレタン防水とウレア防水の違い

今回はこの塗膜防水の中から、
弊社でも関わりの深いウレタン防水とウレア防水を取り上げます。
これを一言でいうと、「固まる速さ」と「得意な現場」です。

ウレタン防水は“標準型”

ウレタン防水は、建物の屋上や戸建住宅のバルコニーなど、
建築防水の塗膜の現場で広く使われている防水材です。
施工方法の自由度が高く、コテやローラーで施工するタイプから、
スプレー施工の超速硬化型まで、さまざまな種類があります。

イメージとしては、「幅広い現場に対応できる標準型」です。

硬化速度 固まる速さは比較的ゆっくり
数時間から一晩程度かけて硬化
用途 一般住宅のベランダ、マンション屋上、ビル屋上など
幅広く使われている
特長 複雑な形状にも対応しやすく、建築防水では非常に使いやすい

 

ウレア防水は“特化型”

一方、ウレア防水は、反応が非常に早く、短時間で硬化する特化型の防水材です。
専用のスプレー設備や吹き付け技術が必要になりますが、その分、速く固まり、
耐摩耗性・耐薬品性・耐久性に優れた高性能な塗膜を形成できます。


ウレアは硬化速度が速いため、取り扱いには専用の機材が必要です。


機械で圧送した主剤と硬化剤をガン先で混合し、吹き付けます。


吹き付けの直後からの硬化が進み、数分で固まります。
硬化が速く、塗膜の性能も高いものとなります。

イメージとしては、「速さと強さに特化した高性能型」です。

硬化速度 固まる速さは非常に速い
数分で硬化が進む
用途 駐車場床、橋梁面、薬品を扱う工場などで使われる
特長 専用スプレー機による施工が中心
荷重がかかる場所や、薬品・摩耗などにさらされる場所に向く


つまり、一般的な住宅防水というよりは、
より過酷な条件に耐えることが求められる現場向けと考えると分かりやすいです。

※弊社ではウレア防水の取扱いはございませんが、改修のご相談は可能です。是非お問い合わせください!

なぜ混同されやすいのか?

ここまで読むと、
「そんなに違うなら、なぜ混同するのか?」
と思われるかもしれません。
理由はシンプルとてもシンプルです!
どちらも液体で施工し、弾性のある防水材になるからです。

完成後はどちらも着色されたゴム状の塗膜に見えることが多く、
トップコートで色を付けた場合には見た目だけで判断するのは
簡単ではありません。

しかも、どちらも
「2液型」「早く固まるものがある」「スプレー施工も可能」
といった共通点があるため、名前だけで判断すると混乱しやすいのです。

注意したいこと!

ここで注意したいのは、
「早く固まる=すべてウレア」ではないという点です。
実際には、建築防水の分野には超速硬化型ウレタンもあります。
そのため、現場で「これは速く固まる材料です」と言われただけでは、
ウレタン系かウレア系のどちらであるかは判断できません。

さらに付け加えると、
ウレタンとウレアのハイブリッドタイプや手塗タイプのウレアなど
新たな製品が上市されています。
製品名や呼び方だけでは決めつけず、
カタログや仕様書から「ウレタン系か、ウレア系か」を確認することが大切です。

まとめ

  ウレタン防水 ウレア防水
硬化速度 ゆっくり(一晩) 一瞬(数分~数時間)
塗り方 手塗り中心(コテ・ローラー) 専用の機械で吹き付け
塗膜強度 標準的(JIS A 6021) 伸び・強度はウレタン超え
施工性 柔軟に対応可能 機械と塗装技術が必要
(塗料の加温が必要)
コスト 手頃(小面積から可能) 高め(特殊用途に強い)
主な現場 マンション・戸建住宅 工場・橋・駐車場


ウレタン防水とウレア防水では、
どちらも液体を施工して継ぎ目のない防水膜をつくる、よく似た仲間です。

しかし実際には、

■ ウレタン防水⇒建築防水で広く使われる、扱いやすい標準型
■ ウレア防水⇒超速硬化型で高耐久、厳しい環境に向く特化型

という違いがあります。

見た目が似ていても、中身の性格はかなり違います。
用途、施工方法、求める耐久性を踏まえて、適切に選定することが重要です。

おわりに

ウレタン防水とウレア防水は、見た目や施工方法が似ているため混同されがちですが、
実際には硬化速度や得意な現場などに大きな違いがあります。
防水材選びでは、「何となく同じ」で選ぶのではなく、
用途や求める性能に合わせて選定することが大切です。
今回の記事が、防水材を知るきっかけになれば幸いです。

弊社では、各種ウレタン防水材を取り扱っております。
防水改修や塗膜防水についてご不明な点がございましたら、
お気軽にお問い合わせください。

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監修者

東日本塗料㈱営業部 亀田智代

東日本塗料株式会社 営業部所属。
建築塗料や床材、防水材、遮熱塗料に関する情報整理や社内外向けコンテンツ制作を担当している。
お客様との日々のやり取りを通じて得た現場の声をもとに、ホームページやカタログ、メールマガジン、SNSでの情報発信や、採用に関わるコンテンツ制作にも携わる。
現場の実情や社内の取り組みが正しく伝わるよう意識しながら、本記事を監修している。

監修者 営業部 〇〇

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