塗料の基礎知識
2022/03/01
ということで、今回は「新年度準備号」と題し、
「なぜ塗料を塗るの?」というところから、塗る前の準備まで、
超基本的なことをご説明していきます。
新人さんはもちろん、「ちょっと復習」という塗料・塗装にある程度慣れた方まで、
お役立ち情報が多くあると思いますので、是非お付き合いください!
よく「塗料=ペンキ」と言われますが、
ペンキは紫外線などで、変色・劣化がしやすいことから、保護目的には向いていません。
この部分がペンキとの大きな違いとなります。
では、なぜ、建物・道路を守るために塗料を塗らなければならないのでしょうか?
主な理由は下記3つとなります。
①建物・道路を守るため
例えば
★床面のコンクリートが歩行や車両走行で削られ、粉が舞う現象を防ぐ
★鉄筋コンクリートへの水の浸入を防ぎ、建物の寿命を延ばす
★屋根の劣化部分を修復し、雨漏りを防ぐ
さて、なぜ塗料を塗るのかについてはご理解いただけたでしょうか?
塗料は、「色を付けるだけ」ではなく、様々な機能があったんですね。
もちろん、素材の味を活かすことも重要ですが、
せっかくの建物(床)、キレイに長持ちさせたいですよね。
②美しさを保つため
例えば
★建物を塗り替えて外観をキレイにしたい!
★今の色を変えて建物のイメージを一新したい!
③様々な機能を付けるため
例えば
★遮熱機能⇒日光による建物内の温度上昇を和らげる
★抗菌機能⇒室内の床面や壁面に発生する菌の増殖を防ぐ
★帯電防止機能⇒発生した静電気を逃がす
最近では、ホームセンターにいくと、様々な塗料と共に、
塗料を塗る為の道具もたくさんありますよね。
ここでは、絶対に欠かせない、「塗る時に使う道具」について
ご説明します。
ローラーには長さ、幅、毛の長さが違うものがあります。
★7インチ(約17.7㎝)
★4インチ(約10.1㎝)
※ ローラーの長さは一般的に「インチ」で表記されます。1インチ=2.54㎝
この紙管内径の大きさによって、ローラーのサイズ(呼び名)も変わってきます。
★紙管内径(直径)38㎜・・・・レギュラーローラー
★紙管内径(直径)26㎜・・・・ミドルローラー
★紙管内径(直径)16.5㎜・・・・スモールローラー
★長毛(20㎜以上)
★中毛(13㎜以上)
★短毛(8㎜以下)
ローラーの種類や使い分けについて、より詳細に知りたい方は下記HP過去記事へ!
「いろいろなローラー~ハイパイルとかウーブンとか・・・・それって何が違うの?~」
ハケにも様々な種類がありますが、
主に使用するのは下記の2つではないでしょうか。
★筋違ハケ
持ち手の柄の部分が斜めになっているハケです。
壁などの塗装時、ハケと柄に角度が付いていることで、
細かい隙間や角の部分が塗りやすくなっています。
★平ハケ
ベタハケとも言われ、平らな面や広い面を塗るのに適しています。
ハケ部分と柄が一直線になっており、
使い勝手の良い万能タイプになります。
材質や形状によって様々な種類があるコテ類。
主に使用されるのは金ゴテですが、木製やゴム製のものもあります。
仕上げの際は、形状の大きなものを使用することで、
表面のムラが抑えられます。
と言っても、下準備なしにいきなり塗装できるわけではありません。
先述した「塗料を塗る目的」を果たすためには、
塗装において非常に重要な下準備工程、つまり『下地処理』が必要となります。
下地処理を行う理由としては、以下の通りです。
★塗装後の美しさを上げるため
★塗装する塗料の密着力を上げるため
★塗装後の塗膜の強度を保つため
では、具体的に、どのような作業を行っているのでしょうか?
塗装後の塗膜の剥離に繋がる原因を取り除きます。
ワックスでメンテナンスしている床や、油分のある床は要注意!
ポリッシャーでの下地ケレン
研摩パッド(不織布性研磨剤)での下地ケレン
サンドペーパーでの下地ケレン
下地表面を研磨(目荒らし)することで、
レイタンスなどの脆弱部を取り除くと共に、
表面に細かい傷をつけることで塗膜の密着を向上させます。
※ケレンとは?
サンドペーパー等を使い、塗料の密着がよくなるように、表面に細かな傷をつけること
下地のクラック(ひび割れ)を埋めずに施工すると、
そのまま塗装面にクラックの跡が出てしまい、美観性を損ねます。
下地のクラックをしっかり処理した上で塗装をしましょう!
※クラックとは?
床や壁等にできる細いひび割れのこと
下地処理方法について、より詳細に知りたい方は下記HP過去記事へ!
床の下地処理方法~こんな時は何を使えばいいの?~
今回は、塗料業界初めて!という方向けに、塗料の「と」をお伝えいたしました!
今後も、初めての方向けにいろいろとご紹介していく予定です。
また、弊社では、初心者の方向けの講習会も行っております。
お客様のところへ直接お伺いすることも、
もちろん、このご時世ですので、web講習会も開催しております。
ご希望の方は弊社営業担当まで、お気軽にご相談くださいね!
塗料業界初めて、という方へ。塗料・塗装の「と」の字!基礎知識特集!~新年度準備号~
管理者用目次
はじめに
もうすぐ新年度!ということで、今回は「新年度準備号」と題し、
「なぜ塗料を塗るの?」というところから、塗る前の準備まで、
超基本的なことをご説明していきます。
新人さんはもちろん、「ちょっと復習」という塗料・塗装にある程度慣れた方まで、
お役立ち情報が多くあると思いますので、是非お付き合いください!
塗料って何?なぜ塗料が必要なの?
一言で言うと、「建物・床面を守るために塗る!」のが塗料です。よく「塗料=ペンキ」と言われますが、
ペンキは紫外線などで、変色・劣化がしやすいことから、保護目的には向いていません。
この部分がペンキとの大きな違いとなります。
では、なぜ、建物・道路を守るために塗料を塗らなければならないのでしょうか?
主な理由は下記3つとなります。
①建物・道路を守るため
例えば
★床面のコンクリートが歩行や車両走行で削られ、粉が舞う現象を防ぐ
★鉄筋コンクリートへの水の浸入を防ぎ、建物の寿命を延ばす
★屋根の劣化部分を修復し、雨漏りを防ぐ
さて、なぜ塗料を塗るのかについてはご理解いただけたでしょうか?
塗料は、「色を付けるだけ」ではなく、様々な機能があったんですね。
もちろん、素材の味を活かすことも重要ですが、
せっかくの建物(床)、キレイに長持ちさせたいですよね。
②美しさを保つため
例えば
★建物を塗り替えて外観をキレイにしたい!
★今の色を変えて建物のイメージを一新したい!
③様々な機能を付けるため
例えば
★遮熱機能⇒日光による建物内の温度上昇を和らげる
★抗菌機能⇒室内の床面や壁面に発生する菌の増殖を防ぐ
★帯電防止機能⇒発生した静電気を逃がす
どんな道具で塗料を塗るの?
では、次に、塗料を塗る際に使う道具について、ご説明しましょう!最近では、ホームセンターにいくと、様々な塗料と共に、
塗料を塗る為の道具もたくさんありますよね。
ここでは、絶対に欠かせない、「塗る時に使う道具」について
ご説明します。
ローラー
ローラーには長さ、幅、毛の長さが違うものがあります。
長さ
★9インチ(約22.8㎝)★7インチ(約17.7㎝)
★4インチ(約10.1㎝)
※ ローラーの長さは一般的に「インチ」で表記されます。1インチ=2.54㎝
太さ
これは、ローラーの紙管内径、つまりローラーの内側の筒の大きさとなります。この紙管内径の大きさによって、ローラーのサイズ(呼び名)も変わってきます。
★紙管内径(直径)38㎜・・・・レギュラーローラー
★紙管内径(直径)26㎜・・・・ミドルローラー
★紙管内径(直径)16.5㎜・・・・スモールローラー
毛の長さ
ローラーの素材の毛の長さによって、種類が変わってきます。★長毛(20㎜以上)
★中毛(13㎜以上)
★短毛(8㎜以下)
ローラーの種類や使い分けについて、より詳細に知りたい方は下記HP過去記事へ!
「いろいろなローラー~ハイパイルとかウーブンとか・・・・それって何が違うの?~」
ハケ
ハケにも様々な種類がありますが、
主に使用するのは下記の2つではないでしょうか。
★筋違ハケ
持ち手の柄の部分が斜めになっているハケです。
壁などの塗装時、ハケと柄に角度が付いていることで、
細かい隙間や角の部分が塗りやすくなっています。
★平ハケ
ベタハケとも言われ、平らな面や広い面を塗るのに適しています。
ハケ部分と柄が一直線になっており、
使い勝手の良い万能タイプになります。
コテ
材質や形状によって様々な種類があるコテ類。
主に使用されるのは金ゴテですが、木製やゴム製のものもあります。
仕上げの際は、形状の大きなものを使用することで、
表面のムラが抑えられます。
下地処理って何?
道具選びと塗料選びはOK!じゃあ実際に塗装しよう!と言っても、下準備なしにいきなり塗装できるわけではありません。
先述した「塗料を塗る目的」を果たすためには、
塗装において非常に重要な下準備工程、つまり『下地処理』が必要となります。
下地処理を行う理由としては、以下の通りです。
★塗装後の美しさを上げるため
★塗装する塗料の密着力を上げるため
★塗装後の塗膜の強度を保つため
では、具体的に、どのような作業を行っているのでしょうか?
清掃・洗浄
下地表面の汚れやゴミを除去しましょう。塗装後の塗膜の剥離に繋がる原因を取り除きます。
ワックスでメンテナンスしている床や、油分のある床は要注意!
下地ケレン作業
ポリッシャーでの下地ケレン
研摩パッド(不織布性研磨剤)での下地ケレン
サンドペーパーでの下地ケレン
下地表面を研磨(目荒らし)することで、
レイタンスなどの脆弱部を取り除くと共に、
表面に細かい傷をつけることで塗膜の密着を向上させます。
※ケレンとは?
サンドペーパー等を使い、塗料の密着がよくなるように、表面に細かな傷をつけること
下地クラック処理
下地のクラック(ひび割れ)を埋めずに施工すると、
そのまま塗装面にクラックの跡が出てしまい、美観性を損ねます。
下地のクラックをしっかり処理した上で塗装をしましょう!
※クラックとは?
床や壁等にできる細いひび割れのこと
下地処理方法について、より詳細に知りたい方は下記HP過去記事へ!
床の下地処理方法~こんな時は何を使えばいいの?~
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、塗料業界初めて!という方向けに、塗料の「と」をお伝えいたしました!
今後も、初めての方向けにいろいろとご紹介していく予定です。
また、弊社では、初心者の方向けの講習会も行っております。
お客様のところへ直接お伺いすることも、
もちろん、このご時世ですので、web講習会も開催しております。
ご希望の方は弊社営業担当まで、お気軽にご相談くださいね!