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塗料の基礎知識
2026/03/25

床塗料の基礎知識|樹脂の違い・塗装道具・下地処理を解説

管理者用
塗料ナレッジノート
春が訪れ新年度。
新しく塗料業界に入られた方も多いのではないでしょうか。
現場に出ると、床の仕上げや樹脂の種類、下地処理の方法など、
様々な条件に合わせて仕様を決定していくことになります。
今回は、新しく塗料業界に入られた方向けに、
「いろいろ覚えるようで不安…」「そもそも右も左も分からない!」
といった不安を解消するために、
「塗料は建物や床面を守るために塗るもの」という基本を理解することが大切です!
基礎知識を理解せずに施工すると、仕上がりや耐久性に大きく影響する可能性があります。
「建築用床塗料の基礎知識」から“まずはこれ!”といったポイントや、
実際に現場に出た時、仕様を決定する時に注意したいことを紹介していきます。
バックナンバーの紹介もありますので、ちょっとおさらい…といった方もぜひご覧ください!

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目次

 

塗料って何?なぜ塗料が必要なの?

塗料とは一言で言うと、「建物や床面を守るために塗るもの」です。
一般的に塗料=ペンキと考えられがちですが、
ペンキは紫外線などで変色・劣化しやすく、保護目的には適していません。
塗料は単に色を付けるだけでなく、
材料や工法を適切に選定することで、様々な機能を付与することができます。

塗料は建物や床面・道路を守るために塗るもの

塗料が必要な理由① 建物・道路を守るため

例えば
★床面のコンクリートが歩行や車両走行で削られ、粉が舞う現象を防ぐ
★鉄筋コンクリートへの水の浸入を防ぎ、建物の寿命を延ばす
★屋根の劣化部分を修復し、雨漏りを防ぐ

塗料は、建物や道路を守るために使用されます。
例えば、先述の通り、コンクリート床はそのままでは歩行や車両の走行によって削られ、
粉が舞ってしまいます。
また、水分が浸入すると鉄筋コンクリートの劣化を招き、
建物の寿命を縮める原因となります。
塗料を塗ることで、これらの劣化を防ぎ、建物や床を長持ちさせることができます。

塗料が必要な理由② 美しさを保つため

例えば
★建物を塗り替えて外観をキレイにしたい!
★今の色を変えて建物のイメージを一新したい!

塗料には、建物の美しさを保つ役割もあります。
例えば、外観を塗り替えることで建物をきれいに見せることができたり、
色を変えることでイメージを一新することができます。

塗料は、「色を付けるだけ」ではなく、様々な機能があったんですね。
もちろん、素材の味を活かすことも重要ですが、
せっかくの建物(床)、キレイに長持ちさせたいですよね。

塗料が必要な理由③ さまざまな機能を付けるため

例えば
★遮熱・断熱機能⇒温度上昇を抑え、外気の影響を軽減し、室内の温度を保つ
★抗菌機能⇒室内の床面や壁面に発生する菌の増殖を防ぐ
★帯電防止機能⇒発生した静電気を逃がす

塗料は、さまざまな機能を付与できる点も大きな特長です。
例えば、遮熱機能によって日光による温度上昇を抑えたり、
抗菌機能によって菌の増殖を防いだりすることができます。
また、帯電防止機能により静電気を逃がすことも可能です。
このように、塗料は用途に応じて機能性を付けることができます。

そもそも建築用床塗料(塗り床)とは?

床塗料はコンクリート床を守るためのコーティング材

今回は建築用床塗料(塗り床)について、もう少し深堀してみましょう。
床塗料(塗り床)は、主にコンクリート床に施工される仕上げ材です。
工場や倉庫で見られるグレーやグリーンの床は、
この塗り床によって形成されています。
コンクリート表面を覆うことで、床の状態を維持しやすくし、
使用環境に適した床面をつくることができます。

床塗料で高められる耐久性と機能性

床塗料は、使用される環境に応じて材料を選定し、
床の性能を調整することができます。
例えば、硬くて丈夫なものや、柔軟性を持つものなど、
用途によって適した種類が異なります。
このように、床塗料は環境に合わせて性能を発揮する材料です。

床塗料で付与できる美観性や機能性

床塗料は、着色や色分けによって床の見た目をキレイにすることができます。
また、防滑性や抗菌性などの機能を持たせることも可能です。
用途や使用場所に応じて必要な機能を付与できるため、
さまざまな現場で活用されています。

材料選定|床塗料に使われる樹脂とは?

先ほど、保護の重要性について述べましたが、
コンクリート床を塗装もしないでそのままにしておくと、表面が削れ、
粉が舞ってしまったり、水分や薬品が染み込んで床が劣化に繋がります。
また薄い塗膜では強度が不足し、表面が削れ、コンクリート素地が露出してしまい、
コーティングの意味をなさなくなってしまいます。
そこで重要になるのが材料選定です!

床塗料には様々な種類の樹脂が使用されています。
使用環境や求められる性能によって材料を選定しますが、
まずはこの2つ!といった樹脂系を紹介します。

エポキシ樹脂系の特長

最も一般的に使用されているのがエポキシ樹脂系の塗り床材です。
硬くて丈夫であること、耐薬品性に優れることから、工場や実験室でよく使用されています。

こちらの写真をご覧ください。

エポキシ樹脂系は曲がりません(力を加えるとパキッと折れてしまいます)。

ウレタン樹脂系の特長

ウレタン樹脂系はエポキシ樹脂系と比べ、柔軟性があることが特長です。
その柔らかさの程度で弾性型、硬質型に分けられます。
弾性型は適度な弾性があるため、
医療施設や学校等のソフトな歩行感が求められる場所に、
そして硬質型は割れにくい強靭な塗膜を形成することから、
重量物を使用する工場や倉庫などで使用されています。

こちらの写真をご覧ください。

ウレタン樹脂系(左:弾性型 右:硬質型)は柔軟性があるので、
塗膜が曲がります。

まずは「硬いエポキシ、柔らかいウレタン」から覚える

上記2つ以外の樹脂系があるのはもちろん、
現場用途によって厚膜or薄膜、1液or2液で材料選定を行いますが、
まずはざっくり「硬いエポキシ、柔らかいウレタン」といったところから覚えてみましょう!

塗り床材の「樹脂」について

製品選定にも活かせるアクリル・ウレタン・エポキシ「樹脂」の違いについて、詳細に記載しております。ぜひご覧ください!

 

どんな道具で塗料を塗るの?

では、次に、塗料を塗る際に使う道具について、ご説明しましょう!
最近では、ホームセンターにいくと、様々な塗料と共に、
塗料を塗る為の道具もたくさんありますよね。
ここでは、絶対に欠かせない、「塗る時に使う道具」についてご説明します。

ローラーの種類と違い


ローラーには長さ、幅、毛の長さが違うものがあります。

ローラーの長さ

★9インチ(約22.8㎝)
★7インチ(約17.7㎝)
★4インチ(約10.1㎝)
※ ローラーの長さは一般的に「インチ」で表記されます。1インチ=2.54㎝

ローラーの紙管内径の大きさ

これは、ローラーの紙管内径、つまりローラーの内側の筒の大きさとなります。
この紙管内径の大きさによって、ローラーのサイズ(呼び名)も変わってきます。
★紙管内径(直径)38㎜・・・・レギュラーローラー
★紙管内径(直径)26㎜・・・・ミドルローラー
★紙管内径(直径)16.5㎜・・・・スモールローラー

ローラーの毛の長さ

ローラーの素材の毛の長さによって、種類が変わってきます。
★長毛(20㎜以上)
★中毛(13㎜以上)
★短毛(8㎜以下)

ローラーについて

ローラーの種類や使い分けについて、より詳細に知りたいという方はぜひこちらもご覧ください!

 

はけの種類と使い分け


ハケにも様々な種類がありますが、
主に使用するのは下記の2つではないでしょうか。

★筋違はけ

持ち手の柄の部分が斜めになっているハケです。
壁などの塗装時、はけと柄に角度が付いていることで、
細かい隙間や角の部分が塗りやすくなっています。

★平はけ

ベタはけとも言われ、平らな面や広い面を塗るのに適しています。
はけ部分と柄が一直線になっており、
使い勝手の良い万能タイプになります。

コテの種類と役割


材質や形状によって様々な種類があるこて類。
主に使用されるのは金ごてですが、木製やゴム製のものもあります。
仕上げの際は、形状の大きなものを使用することで、
表面のムラが抑えられます。

下地処理って何?なぜ重要なの?

下地処理が必要な理由

道具選びと塗料選びはOK!じゃあ実際に塗装しよう!
と言っても、下準備なしにいきなり塗装できるわけではありません。
先述した「塗料を塗る目的」を果たすためには、
塗装において非常に重要な下準備工程、つまり『下地処理』が必要となります。

下地処理を行う理由としては、以下の通りです。
★塗装後の美しさを上げるため
★塗装する塗料の密着力を上げるため
★塗装後の塗膜の強度を保つため

では、具体的に、どのような作業を行っているのでしょうか?

清掃・洗浄

下地表面の汚れやゴミを除去しましょう。
塗装後の塗膜の剥離に繋がる原因を取り除きます。
ワックスでメンテナンスしている床や、油分のある床は要注意! 
しっかり洗い落とし、充分に乾燥させてから塗装しましょう。

油染みの残った床面

下地ケレン作業

下地表面を研磨(目荒らし)することで、
コンクリート表面レイタンスなどの脆弱部を取り除くと共に、
表面に細かい傷をつけることで塗膜の密着を向上させます。

※ケレンとは?
サンドペーパー等を使い、塗料の密着がよくなるように、表面に細かな傷をつけること


ポリッシャーでの下地ケレン


研摩パッド(不織布性研磨剤)での下地ケレン


サンドペーパーでの下地ケレン

研磨について詳細はこちら!

床塗装における研磨の重要性と方法について詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください!

 

下地クラック処理・不陸調整



下地のクラック(ひび割れ)や不陸(凸凹)を埋めずに施工すると、
仕上がり面にクラックの跡や不陸がそのまま残ってしまい、美観性を損ねます。
よりよい仕上がりを得るためにも、
下地のクラックや不陸をしっかり処理した上で塗装をしましょう!

※クラックとは?
床や壁等にできる細いひび割れのこと

床の下地処理方法の詳細はこちら!

次のステップ!床の下地処理・下地調整材の使い分けについて知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください!

実は「塗る前」が一番大事

実際に現場に出る、仕様を決定していくようになると、下地処理の重要性は外せません。
床塗装における下地処理は、塗る作業よりも重要だと言う人もいるほど大切な作業です。

「材料+下地+施工」

この3つが揃って初めて良い仕上がりの塗り床面を得ることができるのです!

まとめ|床塗料は基礎知識と下地処理の理解が重要

まずは床塗料の役割・樹脂・道具・下地処理を押さえる

ここまで“塗料って何?”といったところから、塗装道具の紹介、
実際に塗装していく際の注意事項など、多くの内容を紹介しましたが、
床塗料は、コンクリート床を保護し、耐久性や機能性を高める重要な材料です。
その性能を十分に発揮させるためには、
樹脂の特長を理解し、適切な道具を選び、下地処理を確実に行うことが欠かせません。
まずは基本となるこれらのポイントを押さえることが、現場での判断につながります。

チェックポイントを一つずつ身に着けていくことが大切

実際の施工では旧塗膜を含む下地の確認作業など、
まだまだ確認することが残っています。
「やっぱり覚えることが多そう…」「何か見落としたら剥がれちゃうのか…」
と、不安が増してしまったかもしれませんが、
チェックポイントをしっかりおさえていけば、
不具合のリスクは限りなく減らせることができるので、1つ1つ身につけていきましょう!

おまけ|塗り床材施工前チェックシートのご紹介

施工前に注意するべき要点をまとめた、
『塗り床材施工前チェックシート』の準備もございますので参考にしてみてくださいね!

塗り床材施工前チェックシートのご紹介!

床現場調査の際に確認すべきことがすべてまとまった塗り床材施工前チェックシートについてはこちらからダウンロードできます!

 




監修者

東日本塗料㈱営業部 亀田智代

東日本塗料株式会社 営業部所属。
建築塗料や床材、防水材、遮熱塗料に関する情報整理や社内外向けコンテンツ制作を担当している。
お客様との日々のやり取りを通じて得た現場の声をもとに、ホームページやカタログ、メールマガジン、SNSでの情報発信や、採用に関わるコンテンツ制作にも携わる。
現場の実情や社内の取り組みが正しく伝わるよう意識しながら、本記事を監修している。

監修者 営業部 〇〇



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