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塗料の基礎知識
2021/07/13

「トップコートの色が変色している!なんで・・・(泣)?」~防水材不具合シリーズ第4弾~

管理者用
ピックアップ商品紹介!
上記写真は美しいトップコート

「防水材を塗ってトップコートを塗って完成!・・・・あれ?色がおかしい」
「ところどころ色が違う気がする・・・・なんで?」
「なんだか黒っぽくなっていたり、茶色っぽくなっていたり・・・・」

これまで、当HPでは、
防水材の不具合について、いくつか説明をしてきました。

防水材の不具合シリーズ① 防水材のフクレについて
「防水材がフクレてしまった!なんで?どうしたらよかったの(泣)?」

防水材の不具合シリーズ② 硬化不良にについて
「防水材が乾かない!なんで?どうしたらよかったの(泣)?」

防水材の不具合シリーズ③ 発泡・ピンホールについて
「防水材に泡やピンホールが発生してしまった(泣)!」

↑↑↑詳細は上記リンクからどうぞ!↑↑↑

さて、今回は・・・・・
こちらの写真をご覧ください。

これは、トップコート塗布後に起こった変色の様子です。

今回は、
「防水材トップコートの変色」の原因や対策、対処法について、
たっぷりとお伝えいたします!

まずは、トップコートの変色の原因について
見ていきましょう。



 原因1: 撹拌不足・希釈剤の不適当な使用等によるトップコート変色 

トップコート変色の例
 現場の失敗例 
「A液とB液を混ぜて、撹拌棒で混ぜたよ。しっかり混ざったように見えたけど・・・・」
「A液とB液?いつも目分量でやっているから、今回も大丈夫だと思って・・・・」
「粘度が高かったから、いつも持ってる塗料用シンナーで希釈したよ」

 トップコート変色の原因 
2液タイプのトップコートを使用する際、
A液とB液の混合には、必ず重量比で計量し、電動撹拌機を使用しましょう
また、希釈剤や希釈割合は必ず守りましょう

 対策 
上記のような方法で塗装してしまうと、
弊社が出している色に比べ、濃くなったり薄くなったりと、
思ったものと違う色になってしまうことがあります。
2液トップコートのA液とB液を混ぜる際、
電動撹拌機ではなく、撹拌棒などを使った手撹拌の場合、
混ざっているところと混ざっていないところが出る撹拌ムラや、
全体的な撹拌不足に陥る可能性があります。
そうなると、A液とB液が分離してしまい、
マーブル模様のようになってしまうことがあります。
そのため、A液とB液は、必ず秤を使って重量比で正しく測り
撹拌には電動撹拌機を使用しましょう。
また、トップコートを塗る前の、防水材やプライマーの撹拌不足でも、
ブリードによる変色が起こってしまいます。
更に、希釈剤についても、適正な希釈剤を適正な割合で使用しましょう。
どうしても不安な方は、1液トップコートに切り替えるという方法もあります。
(1液トップコートの場合でも、希釈剤は正しく測って使用しましょう)



 原因2: 可使時間を超えた塗料を使用したことによるトップコート変色 

トップコート変色の例
 現場の失敗例 
「塗装にちょっと手間取ってしまって、可使時間を過ぎてしまったかもしれない」
「休憩をはさみながら塗っていたら、結構時間がかかっちゃった」
「時間が経つにつれて粘度が上がっていったのが気になったけど、希釈したら塗れたよ!」

 トップコート変色の原因 
可使時間を超えた塗料を使用して施工してしまうことも、
トップコート変色の原因となります。

 対策 
色がのぼる」という言葉を聞いたことはありませんか?
これは、塗装した直後よりも、乾いた後の方が色が濃くなる現象です。
この現象は正常な現象であり、変色ではありません。
しかしながら、可使時間を超えたトップコートは「色がのぼっている」状態となります。
この状態で塗装をしてしまうと、変色だけではなく、
他の不具合を起こす原因ともなりますので、注意しましょう!
可使時間はしっかりと守って下さいね。

<参照>
防水材に泡やピンホールが発生してしまった(泣)!」~防水材不具合シリーズ第3弾~


 原因3: 下地の影響によるトップコートの変色 

トップコート変色の例
 現場の失敗例 
「下地が何かよくわからなかった。だからそこにあったプライマーと防水材を使ったよ!」
「下地が金属面ってわかっていたけど、どうしても水性トップコートを塗りたかった」

 トップコート変色の原因 
まずは、下地判断です!重要!
正しい下地判断ができないと、それに合った処理も、
プライマーの選択もできません
このことが、トップコートの変色の原因に繋がってしまいます。

 対策 
例えばアスファルト防水面に溶剤塗料を使用してしまうと、
アスファルトの成分(タールなど)が溶け出し、浮き出て来ます
そうすると、トップコートが黒く変色することがあります
(その状態でローラーを使用すると、ローラーが真っ黒に!!!)
さらに、金属面に防錆効果のない塗料を使用してしまうと、
金属面が錆びてしまい、サビが浮き出て茶色く変色してしまいます
上記にある「どうしても水性のトップコート」という場合は、
必ずサビ止め効果のあるプライマーを使用しましょう!
また、しっかりとした下地判断および、適切な下地処理を行い、
その上で、正しいプライマーを選択することで、変色を防ぐことができます。

<サビ止め効果のある弊社製品>
遮熱サビ止めプライマー
水性サビ止めプライマー
ツインコートS-4(トップコート)



 原因4: 硬化途中の水分の影響でトップコートが変色した 

トップコート変色の例
 現場の失敗例 
「乾燥途中に雨に降られてしまって・・・・塗膜が白くなってる!」
「施工が夜遅くまでかかってしまった。外が寒いから、結露の影響受けないかな・・・・」

 トップコート変色の原因 
完全に硬化しきらない状態や、乾燥途中で雨に降られてしまったり、
冬期など、結露の影響を受けやすい時にも
トップコートが変色してしまうことがあります。
これを「白化(はっか)」と言います。


 対策 
乾燥途中の水分は絶対に避けてください
特に冬場は、結露の影響を避けるためにも、
なるべく15時頃までには施工を終えましょう

雨に降られてしまったり、夜露、結露の影響などで、
水が当たってしまったところが「白化」した場合、
そのままトップコートを塗ることはできません。
研磨し、プライマーから塗りなおさなければならないため、
非常に手間がかかってしまいます。
材料費や人工代もその分、上乗せしてしまいますので、
天気や気温変化などには、十分注意してくださいね。


さて、防水材トップコートの変色の原因はお分かりいただけたでしょうか?

「いや、待て、既に変色してしまっている!」
という場合。
どうしたらよいのでしょうか?


下記に、処理方法をご紹介いたします!

 トップコートが変色してしまった場合の処理方法 
  1. 白化した部分は研磨する
  2. 適当なプライマーをもう一度塗布する
  3. 再度トップコートを塗布する

下記に、今回の内容を一覧表にして、まとめておきますね。


いかがでしたでしょうか?
せっかく時間とコストをかけて防水工事をするのですから、
不具合なく、キレイに仕上げたいですよね。
ぜひ、ご参考いただけますと幸いです。


それでは、不具合のない美しい防水材ライフ(?)をお過ごしください!


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