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塗料の基礎知識
2022/06/28

弱溶剤って結局何?溶剤系と水性系とどう違うの?~選び方とメリット・デメリットについて~

管理者用
ピックアップ商品紹介!

はじめに

塗料を選ぶ際、皆さんは何を重視して選びますか?
まずはどこに塗るのか、そして下地は何か
更には、どのような塗料が最適なのか、いろいろなことを考えますよね。

その中でも、溶剤系なのか水性系なのかということも
一つのポイントになるのではないでしょうか?

ここでは、溶剤系塗料と水性系塗料について、
また、内外装塗料で良く耳にする「弱溶剤塗料」について、
説明していきましょう!

溶剤系塗料・弱溶剤系塗料・水性系塗料とは

まずは、溶剤系塗料・弱溶剤系塗料・水性系塗料について、
簡単にまとめていきます。

溶剤系塗料とは

塗料の成分中の樹脂を混合しやすいように溶かしたり、
薄めたりする際に使用する透明な液体が溶剤
大部分は石油から作られ、「有機溶剤」と言われていますが、
これを使用して製造した塗料が溶剤系塗料となります。
その中でも、石炭や、コークスと呼ばれる石炭から作られる燃料を
使用して製造したものが強溶剤
トルエン・キシレンという芳香族と呼ばれるものを使用しているため、
芳香族炭化水素と呼ばれています。
簡単に言うと、ラッカーシンナー、エポキシシンナー、ウレタンシンナーなど、
強いシンナーを使用します。

弱溶剤系塗料とは

上記で説明した有機溶剤。
その中でも、原油を精製して製造した溶剤が弱溶剤
ターペン、ミネラルスピリットという脂肪族と呼ばれるものを使用しているため、
脂肪族炭化水素と呼ばれています。
簡単に言うと、塗料用シンナーという弱いシンナーを使用します。

水性系塗料とは

溶剤の代わりに水を使用して製造した塗料のことです。

溶剤系塗料・弱溶剤系塗料の違い

ものを溶かす力が強い溶剤が強溶剤
そしてこれを使用している塗料が溶剤系塗料です。
(強溶剤系塗料=溶剤系塗料と呼ばれることが多いです)
ものを溶かす力が弱い溶剤が弱溶剤
そしてこれを使用している塗料が弱溶剤系塗料です。

それぞれのメリット・デメリット

ここまでで、溶剤系塗料・弱溶剤系塗料、水性系塗料の違いを
説明いたしました。
次にそれぞれのメリット・デメリットをまとめていきましょう。

溶剤系塗料のメリット・デメリット

メリット  耐久性・耐候性・耐摩耗性が非常に優れていること
 非常に丈夫な塗膜が得られること
 密着力も強い
デメリット   シンナー臭が非常に強い(ツンとくる臭い「)

弱溶剤系塗料のメリット・デメリット

メリット  耐久性・耐候性・耐摩耗性が優れていること
 溶剤系塗料より旧塗膜層を傷めづらいこと
デメリット   溶剤系塗料ほどではないが、
 特有のニオい(灯油に近いニオい)は強い

弱溶剤系塗料は、溶剤系塗料と水性系塗料のちょうど中間の位置づけです。
そのため、溶剤系塗料程ではありませんが、
水性系塗料よりは、耐久性・耐候性・耐摩耗性に優れています

水性系塗料のメリット・デメリット

メリット  無臭ではないが、比較的低臭で臭気を抑えられる
 (塗料も化学品ですので、臭いはある程度あります)
 環境・体への影響を最小限に抑えられる
デメリット   一般的に溶剤系塗料・弱溶剤系塗料に比べ、
 耐久性・耐候性等は劣る

確かに、耐久性・耐候性は溶剤系塗料に劣るという塗料はありますし、
イメージもそうかもしれません。
しかしながら、水性塗料の技術も日々向上しております!
溶剤系アクリル等よりも性能は向上しています。
そのため、塗料業界全体が水性化の方向に進んでいることも事実です。
もちろん、弊社の水性塗料には、
溶剤系にも負けず劣らず!という性能を持っているものも、
多くラインナップしておりますので、
(例:フローンヌルサットなど)
ぜひ当社営業担当までお問い合わせください!

使い分けのヒント

ポイントは以下の通りです。

・ 臭気
・ 環境配慮
・ 耐久性・耐候性

例えば、
「とにかく耐久性・耐候性重視!メンテナンス期間を延長したい!」
というときは、溶剤系塗料を選択。
「ニオイも気になるけれど、やはり耐久性も重要。」
というときは、弱溶剤系塗料を選択。
「とにかくニオイや環境重視!」
というときは、水性系塗料
このように使い分けると良いでしょう。

また、場所で分けるというのも一つの方法です。
例えば、環境やコスト、耐久性、メンテナンス時期を鑑みた上で、
外壁には水性系塗料を、
屋根は水性系塗料より耐久性の強い2液の弱溶剤系塗料を施工
など、一つの製品にこだわらず、
目的と用途に合わせて施工することが重要です!

東日本塗料の弱溶剤系塗料

実は、東日本塗料にも弱溶剤系塗料があるんです!

一つ目は「HNTシリコンワン」!

(↑こちらをクリックすると、カタログをご覧いただけます!)
こちらの塗料は、1液弱溶剤型アクリルシリコン樹脂塗料です。

建物の内外壁の保護や美装、鋼板屋根面、窯業系屋根面に使用できます。
特長としては下記の通りです。
①高耐候性
②低汚染性
③1液で優れた仕上り
④幅広い塗装適用
⑤環境配慮

詳しくは、カタログをご覧ください!
上記カタログ表紙をクリックしていただくと、
カタログをご覧いただけます!

二つ目は「HNTシリコンルーフ」!

(↑こちらをクリックすると、カタログをご覧いただけます!)
こちらは、2液弱溶剤型シリコン変性樹脂屋根用塗料となります。

こちらは、鋼板屋根面、窯業系屋根面に使用できます。
特長としては以下の通りです。
①耐候性(耐候形1種相当)
②高性能
③塗料用シンナーAで希釈可能
④防藻・防カビ性
⑤専用プライマーを使用することで様々な屋根材に対応

詳しくは、カタログをご覧ください!
上記カタログ表紙をクリックしていただくと、
カタログをご覧いただけます!

おわりに

いかがでしたでしょうか?
弱溶剤系塗料って、実はよく聞きますよね。
様々な条件に沿って、塗料の正しい選択をすることによって、
建物の美観が長く保つことができるのです!

ぜひ、今回の記事をご参考いただき、
きれいが長持ちする建物を手に入れましょう!

そして、弊社の弱溶剤系塗料もよろしくお願いいたします!