「墨出し」で驚きの仕上がり!不具合ゼロの施工方法大公開!!
管理者用
はじめに
中膜型以上の塗り床材を施工した際に、このような経験がある方はいらっしゃいますか?
「仕上がりにムラができてしまった!」
「硬化不良が起こってしまった!」
「塗料が足りなくなってピンチ!」
「逆に塗料が大量に余った!」
塗膜厚を付ける中膜型以上の塗り床材を施工する際は、塗布量の管理が重要です!
それが「墨出し(割り付け)」です!
この墨出し(割り付け)を事前に行うことによって、
上記のような問題を軽減する事ができます。
なぜ墨出し(割り付け)が必要なのか?
中膜型・厚膜型塗り床材は、作業時間がどうしても短くなってしまう材料です。
1set毎の施工範囲を事前に決め、効率的に施工をする必要があります。
そのためにも墨出し(割り付け)が必要になってくるのです。
墨出し(割り付け)の効果
では、ここで墨出し(割り付け)の効果をまとめていきましょう。
★施工範囲を事前に決めるので効率的に作業できる!
★塗布量不足によるレベリング不良を防止。塗膜厚が均一になるので仕上がりが良くなる!
★塗膜を厚く付けすぎる為に起こる、硬化不良や硬化遅延による不具合を防止できる!
★塗膜厚が薄いことによる強度や物性の低下を防止できる!
★広い面積でも材料が余ったり足りなくなったりすることを未然に防げる!
墨出し(割り付け)を行うと、
様々な不具合を防止できたり、仕上がりがきれいになったり、
実はいいことずくめなのです!
加えて、材料が足りなくなって現場を止めてしまい、工期が間に合わなくなる等を
防ぐことができるのです!
墨出し(割り付け)に必要なもの
墨出し(割り付け)に必要なものは下記のとおりです。
・チョークライン
・メジャー
・養生テープ
・チョーク
他に、塗布量などを計算するのに、電卓などがあってもいいかもしれませんね。
(筆者は算数系がてんでダメなので感じます)
墨出し(割り付け)の方法
では実際、墨出し(割り付け)はどのように行うのでしょうか?
「フローンエポローラー」(中膜型エポキシ塗り床材)を例にして、
墨出し(割り付け)方法を簡単にご説明します!
手順1:施工面積の計算
フローンエポローラー1setあたりの施工面積を計算します。
フローンエポローラーは14㎏/setですから、
仮に、1㎡に0.8㎏を使用する場合は、17.5㎡分使用できます。
(14㎏÷0.8㎏/㎡=17.5㎡)
上記の赤いライン(工程4施工前)に墨出し(割り付け)を実施します。
手順2:実際に塗装する範囲を決定
ローラーで施工できる幅はおよそ2mです。
手順1で出した1setあたりの施工面積は17.5㎡ですから、
2m幅で施工する場合の長さは8.75mになります。(17.5㎡÷2m=8.75m)
幅2m、長さ8.75mの長方形を1setで塗装することになります。
手順3:塗装する床面に印をつける
メジャーを用いて幅2m、長さ8.75mを測定し、チョークや養生テープで目印をつけます。
この養生テープは墨出し後、取り除きます。
そして、目印に合わせてチョークラインで線をつけます。
測定した長さまでチョークラインを伸ばし、
もう一人が伸ばした糸の中央付近を持ち上げた後、糸を離すと床面に線ができます。
この工程を墨出し(割り付け)と言います。
手順4:塗料の施工
塗装する部屋全体に線をつけ、塗り床材を施工します。
上の赤い矢印が、チョークリールで付けた線です。
塗装する部屋全体に墨出し(割り付け)を行い、区画毎にフローンエポローラーを流し延べ、
ローラーで塗り広げていきます。
墨出し(割り付け)イメージ
ここで重要なポイントです!
塗料が硬化する前に塗り継ぎが行えるように、
隣り合う面を順番に施工していきましょう!
おわりに
墨出し(割り付け)を行う事は少々時間が掛りますし面倒かもしれませんが、
先述の通り、墨出し(割り付け)を行うことにより、
不具合や仕上がり不良の防止になります。
また、材料が大量に余ってどうしようとか、
工期も予算も無いのに材料が全然足りないとかという事態も抑止できますので、
中膜型塗り床材以上の塗料を使用する際は必ず墨出し(割り付け)を行いましょう!