知らなきゃ損!アスファルトコンクリートの塗装ポイント!
管理者用
はじめに
私たちの生活に身近なアスファルトコンクリート。
その施工の容易さ、コストメリットから舗装材として広く使用されており、
弊社でもお客様からよく、
「アスファルトコンクリート面に塗装したいけど、どうすればいいの?」
といった問い合わせをいただくことがあります。
ここでは、「アスファルトコンクリート面への塗装」について、
材料選定や施工手順を確認していきましょう!
アスファルトコンクリートとは
まずは、「そもそもアスファルトコンクリートって何?」というところから
おさらいしましょう!
アスファルトコンクリートとは?
アスファルト、砂、砕石等を加熱混合し、冷やして固めたものです。
アスファルトは原油から精製され、アスファルトコンクリートによる道路舗装の他、
防水用途などにも利用されます。
コンクリートと何が違うの?
ではここで「コンクリート」とは何が違うのか?
説明していきましょう。
セメント、水、砂、砂利等を混ぜ合わせ、固めたものです。
セメントと水が水和反応することから非常に強固な構造を持ち、
床面に限らず、建築資材の中でも幅広い用途で用いられます。
メリット・デメリット
上記から、どちらも砂や砂利、砕石等を固め、床面を形成することがわかります。
しかしながら、各材料で舗装した場合は、相反する特徴を持ちます。
メリット | デメリット | |
コンクリート | セメントと水の水和反応による高耐久性。 | 強度の発現に時間を要する。 アスコンに比べ高価。 |
アスファルト コンクリート |
工期が短く済む。 コンクリートに比べ安価。 補修が容易。 |
コンクリートに比べ耐久性に劣り、 ひび割れやわだちのような変形が起こりやすい。 |
材料の選びかた~何を塗ればいいの?~
★オススメは、1液タイプの水性です!★
アスファルトコンクリートは溶剤に弱く、溶剤系の塗料を塗装すると、
ブリード(アスファルト成分が表面ににじむ現象)が起こることがあります。
また、弊社の2液タイプの塗料は、化学反応による強固な塗膜を作るのに対し、
1液タイプの塗料は適度な柔軟性を有することから、
弊社ではフローンアクアファースト(艶消)や水性フロアー(艶有)のような
【1液水性タイプ】の塗料を推奨しています。
艶の有無によって材料をお選びください。
水性フロアーカタログは下記画像をクリック!
フローンアクアファーストのカタログは下記画像をクリック!
特に、フローンアクアファーストは低温時の乾燥性にも優れることから、
工期、施工時期に縛られにくく、多くの現場に採用されています。
フローンアクアファーストについての詳細はこちら!
「フローンアクアファースト」はどのくらい乾燥が早いの?(現場施工写真有!)
施工手順~どうやって塗ればいいの?~
①下地処理~旧塗膜の除去・塗装面の清掃~
コンクリート面への塗装時同様、
下地アスファルトコンクリートの確認、清掃を行いましょう。
アスファルトコンクリート面へ塗装する際、下地となるアスファルトコンクリート面は、
充分な転圧と緻密な仕上がりが必要となります。
コンクリート面への塗装同様、脆弱部は完全に除去しましょう。
また、アスファルトコンクリート面の凹み部に入り込んだゴミや、泥等の汚れは、
高圧洗浄等で除去し、充分に乾燥させてください。
②塗装
下地は充分に乾燥しましたか?
下地が乾燥したら塗装工程です。
フローンアクアファースト・水性フロアーは、
アスファルトコンクリート面に直接塗布することが可能ですので、
プライマーを塗布せず、各製品の仕様に沿って塗装をしてください。
※注意事項※
旧塗膜がある場合は、カチオン浸透エポプライマー(1液水性プライマー)を
ご使用ください。
注意事項
ではここで、アスファルトコンクリート面に塗装する際の
注意事項をまとめておきます。
①新設アスファルトコンクリート面について
新設アスファルトコンクリート面は油分が多量に残っており、塗料の密着を阻害します。
転圧後2週間以上期間を空け、表層の油分が無くなってから施工してください。
どうしても塗装しなければいけない場合や、表層部の油分が充分に消失しない場合は、
フローンオイルクリーナーSP等を使用して油分を入念に除去、高圧洗浄を行った後、
充分に乾燥させ、表面の機械研磨、清掃をしてから施工してください。
②開粒アスファルトコンクリート面について
アスファルトコンクリートの中には、使用している骨材により、
開粒アスファルトコンクリートと呼ばれ、排水性を有するものがあります。
開粒アスファルトコンクリートは骨材の隙間が多く、
ローラー塗装では隙間に塗料が押し込まれてしまいますので、吹付けにて塗装してください。
ここで、密粒アスファルトコンクリート面と、開粒アスファルトコンクリート面に、
フローンアクアファーストを塗装した写真を見てみましょう。
まずは密粒アスファルトコンクリート面です。
塗料が吸い込まれずに塗膜になっていることがわかります。
次に、開粒アスファルトコンクリート面へに塗装したものを見てみましょう。
表面の凸凹に沿って塗料が吸い込まれ、より凸凹が表出していることがわかります。
③使用量について
アスファルトコンクリートはコンクリート、モルタル面に比べて凹凸が大きく、
表面積が大きくなりますので、塗料の使用量が多くなる恐れがあります。
施工時に塗料が不足しない様に、お見積りの際は多めに材料計算してください。
サビの発生について
アスファルトコンクリートに使用している骨材の影響で、
予期せぬサビが発生する場合があります。
予めご了承ください。
この現象は、未塗装の場合でも発生することがあります。
施工事例
最後に施工事例をご紹介しましょう!
遊歩道塗装
駐車場の色分け
こんな使い方も!
こちらをご覧ください
古くなったアスファルトコンクリート面に黒色を塗装することで、
新設時のような仕上がりになります。
おわりに
アスファルトコンクリート面の塗装について、
材料選定や施工手順、注意事項の説明をさせていただきました。
材料を選定し、注意事項を守れば、
コンクリート、モルタル面同様にアスファルトコンクリート面も塗装が可能ですので、
ぜひご使用ください。
現場下見の依頼、仕様相談もお待ちしています!