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塗料の基礎知識
2023/02/06

脱気筒は1つあれば安心だ!ではない?!~脱気筒の設置間隔について~

管理者用
ピックアップ商品紹介!

はじめに

お客様からよくいただくご質問のトップ5くらいに入る(筆者調べ)のが、これ!

「脱気筒ってどのくらいの間隔で設置すればいいの?

本日は、脱気筒がなぜ必要なのか?という疑問から、正しい設置間隔について、
ご説明していきます。

脱気筒について


まずは、「そもそも脱気筒って何?」というところから見ていきましょう。

脱気筒とは?

そもそも脱気筒とは何か?どうして必要なのか?
考えたことはあるでしょうか?

防水層のフクレを防ぐために設置するもの
これを置いておけば下地からの通気を逃せるから使っている」
その通りです!
これらは、脱気筒の最も重要な機能であります。


しかし、使い方を誤ってしまうと本来の機能を果たせなかったり
「脱気筒を使っているのにフクレが発生した・・・」
という不具合に繋がりかねないので、
ここでおさらいの意味も込めて
脱気筒の役割について説明しましょう!

脱気筒の役割

まず、屋上の防水施工を行う代表的なものとして、
ウレタン防水材が挙げられます。
建物の躯体にヒビが入ったとしても、ウレタン防水材が傘の役割を果たして、
躯体への雨水の侵入を防ぐことができます

しかし、ここで一つ問題が発生します。
それは
元々含まれていた水分や、壁面等から侵入していた水分等の、
下地から逃げられなくなった水分が、水蒸気となって塗膜をフクレさせてしまう
可能性があることです。

下地からの水分を逃すためにウレタン防水材に穴を開けてしまうと、
雨水が侵入してしまいます。
そこで、脱気筒を設置することによって
外からの雨を下地へ通さないウレタン防水の本来の機能はそのままに
下地に残っている水蒸気だけを外に逃がすことができるのです!

脱気筒の正しい設置方法

上記では、脱気筒そのものについて説明をしました。
では、ここで問題。
「脱気筒を付ければOK!」
なのでしょうか?

答えはNG!なのです。
では、脱気筒の正しい設置方法を見ていきましょう!

「HNT自着シート」との組み合わせが必須!


実は、脱気筒は、上記のように「HNT自着シート」と
組み合わせて使わなければならないのです!
ここでは、脱気筒と自着シートについて説明します。

まず、上記で脱気筒は、
「下地に残っている水蒸気を外へ逃がす働きがある」
とご説明しました。
ここでまた1つ問題となるのが、
脱気筒までの水蒸気の通り道をどのように確保するか?
ということ。
この、水蒸気の通り道を確保するのに非常に重要な働きをするのが、
「HNT自着シート」なのです!

「HNT自着シート」はどんな製品?

「HNT自着シート」を下地に張り付けることにより、
下記のような役割を果たします。

① 下地コンクリートとウレタン防水との絶縁
② 脱気筒までの水蒸気の通り道の確保
③ HNT自着シートの上に直接ウレタン防水材を施工可能
④ 躯体の動きに追従する緩衝シートで、上に塗装したウレタン防水材の破断等を防ぐ
⑤ HNT自着シート自体でも防水機能を完備


いかがでしょうか?まるで一石五鳥!ですね!

この秘密は、シートの裏面にあります。

裏面をよく見ますと、
ブロックを積み上げたような形で接着剤が塗られているのが分かります。
そして、接着剤が塗られていない箇所を水蒸気が通って脱気筒から外へ流れていく
という仕組みとなっております。
この脱気筒とHNT自着シートの2つを併用することで、
「体にピッタリフィットする上、外の雨を防いで内側の汗を逃すスポーツウェア」
のような、防水機能を作ることができます。

「HNT自着シート工法」とは?

脱気筒と「HNT自着シート」を組み合わせた工法が、
HNT自着シート工法です!

ざっと説明しますと、
①下地処理とプライマー塗布(目地クロスの撤去・ウレタンシーリングの充填)
②HNT自着シートの接着、シート重なり部と端部の処理
③脱気筒の設置
④ウレタン防水材の塗布
⑤トップコートの塗布
以上で完了となります。

「HNT自着シート工法」は、
国土交通省の公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年度版に
記載されている工法X-1(絶縁工法)に準拠しています。
よって役所の工事にも対応可能です。

X-1工法について、詳しくはこちらをクリック!↓↓
「X-1、X-2ってよく聞くけど、本当のところ何?」~ウレタン防水工事の工法について~

もっと詳しい情報や、施工のやり方が知りたい!という方のための
HNT自着シートのカタログはこちらのURLからダウンロードできます!
HNT自着シートの張り方・脱気筒の設置方法まで写真付きで解説しております!
「HNT自着シート」カタログダウンロードはこちら!

設置の間隔

1つの脱気筒でカバーできる範囲は25~50㎡程度です。
また、「フクレが心配だから多く設置しても大丈夫?」というご質問もいただきます。
脱気筒を多く設置しても問題はありません
ただし、設置数が少ないと脱気効果が機能しない可能性がありますので、
設置間隔と設置数を必ず守って下さい

設置の箇所

屋上防水の場合、水捌けを考慮して勾配が設けられている場合があります。
水蒸気は高い方へ登っていく性質があるので特に勾配の高い箇所に設置しましょう。

おわりに

【現場下見も施工相談も東日本塗料へ!】

東日本塗料では屋上防水改修の相談も受け付けております。
実際の現場で、
自着シートを使ってみたいけど、どうやればいいの?
HNT自着シート工法と密着工法のどっちを選んだらいい?
脱気筒はどう設置したらいいの?
など、仕様についてももちろんですが、
脱気筒やHNT自着シート等の材料の疑問にもお答えいたします
また、ご要望があれば弊社社員が現場に赴き、
下見から施工指導まで丁寧に行います
その他、現場で改修の仕様についての困りごとについても、相談を承っております。
是非ご連絡下さい!

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