研磨。それは当たり前だけど非常に重要な作業。~床塗装における研磨の重要性と方法~
管理者用はじめに
床塗装における素地調整は、とても当たり前のこと。
しかし、これは、密着・仕上りの善し悪しを左右すると言っても過言ではないほど、
非常に重要度の高い工程の1つです。
素地調整の中でも、今回は「研摩」にフューチャーしていきます。
この「研磨」について、
現場の状況ごとに様々な疑問や質問をいただくケースがあるので、
今回は、よくいただくご質問事項について、答えていきましょう!
研磨とは
研磨。
それは床塗装における素地調整の中では、
ごく当たり前のように出てくる作業です。
しかし、使用する塗料がどんなに性能が高いもので優秀でも、
研磨をはじめとする素地調整がしっかりと行われていないと
不具合発生の可能性は高くなります。
そのため、弊社営業担当も、各製品、現場のお問い合わせ、現場同行の際には、
塗装業者様や施主様と念入りに打合せを実施し、現場をしっかりと調査した上で、
その現場に合った作業方法をお伝えしております。
その中で、ほぼ毎回と言っていいほど必要となる工程「研摩」。
これは、サンドペーパーなどを使って、
細かい凹凸や汚れ、レイタンスなどの脆弱部を取り除くと共に、
表面に細かい傷をつけることで塗膜の密着を向上させる重要な作業です。
↓↓下記、過去記事でも触れていますので、ご覧ください!↓↓
塗料業界初めて、という方へ。塗料・塗装の「と」の字!基礎知識特集!~新年度準備号~
よくいただくお問い合わせにお答えします!
この研磨について、現場の状況ごとに様々な疑問や質問いただくケースがあるので、
今回はよくいただくお問い合わせについてご紹介いたします!
質問①:「研磨」って重要?新設コンクリート・モルタル面でも必要なの?
答えはYES!
研磨は非常に重要です!
なぜなら、「研摩」をしないと、剥離等の不具合が発生しやすくなるからです!
床改修現場においては、現場ごと蓄積された様々な汚れが付着しています。
この様々な汚れは、塗料の密着を阻害してしまいます。
そのため、汚れを除去して密着力の向上させるため、研磨作業を推奨しています。
また、一見、汚れの付着がなさそうな新設コンクリート・モルタル面の場合も、
表層部に脆弱な「レイタンス層」という層が形成されていることがあります。
この脆弱層を除去しないと剥がれ等の不具合が生じる可能性が極めて高くなるため、
サンドペーパーやポリッシャー等による研磨を推奨しています。
↓↓詳しくは、HPの過去記事「レイタンス」の回をご覧ください!↓↓
そもそも「レイタンス」って何?必ず取らなきゃいけないの?~床塗装~
質問②:じゃあ、各箇所どのくらいの研磨作業が必要なの?
サンドペーパーの番手の目安
●コンクリート・モルタル面の場合
#60~80程度
●既存塗膜面
・薄膜仕上げを検討している場合→#180~240程度
・厚膜仕上げを検討している場合→#60~80程度
上記はあくまでも目安です。
下地の状態、仕上げ材の種類により適したものを選定します。
注意点
注意点①:研磨作業の前に、既存塗膜がしっかりと密着していることを確認してください!
塗膜が浮いている状態や、簡単に剥がれる様な脆弱な既存塗膜は
基本的には、皮スキやスクレーパーやサンダー、研削機等の電動工具を使用し
完全に除去してください。
注意点②:緻密なコンクリート面については、電動工具や研削機等で研磨をしてください!
強化コンクリート等、緻密なコンクリート面については表面強度が高いため、
小面積であればサンダー等の電動工具、大面積では研削機等で研磨を実施してください。
研磨に使う道具
では、代表的な研削機のご紹介をしましょう。
レイタンス除去
ポリッシャー(中~大面積の場合)
オービタルサンダー(小面積の場合)
※その他、はがし機、ショットブラスト機、溝切機があります。
強化コンクリートの研磨
研削機(中~大面積の場合)
ウルトラサンダー(小面積の場合)
また、下記に、下地処理器の適用範囲についてもご紹介します。
塗り床改修工事における石綿の含有について
皆様も既に耳にしていると思いますし、関心度が高まっている、
石綿事前調査の義務化。
塗り床改修工事の現場においても例外ではありません。
古い既存塗膜、接着剤、モルタル補修材、塩ビタイル、ソフト巾木、充填剤等には
石綿が含有している場合があり、
発塵を伴う改修作業時には、注意が必要です。
詳しくは、厚生労働省の石綿ポータルサイト等をご確認ください!
厚生労働省の石綿総合情報ポータルサイトはこちら
おわりに
いかがでしたでしょうか?
確かに、道具を用意して研磨・・・・・面倒ですよね。
でも、研磨は床塗装を行う上では、最も重要な工程です。
研磨を怠ってしまったために不具合が発生した!というケースは
多く見られます。
事前に研磨作業を行うことで、不具合も未然に防止することができます。
ぜひ、研磨を行い、キレイで頑丈な床を手に入れましょう!